2015/11/24

座談会「ちいさな物語:もう一つの戦争画から見えるもの ー清水登之・育夫像より」


座談会「ちいさな物語:もう一つの戦争画から見えるもの
ー清水登之・育夫像より」

ゲスト:杉村浩哉(栃木県立美術館 特別研究員)×中野冨美子(清水登之長女)
司会:辻耕
日時:12月19日(土)12:00〜14:00(会場:11:30)
場所:東京都美術館 スタジオ
料金:無料 
定員:50名 ※申し込み不要(当日先着順)※満員の場合ご入場いただけない場合がございます。

栃木県下都賀郡に生まれ、滞米、渡欧、帰朝という時間の中で自らの世界を確立してきた清水登之。従軍画家としても活躍した彼は、つねに故郷と家族とに向かい続けた人物でもありました。清水登之の画業と生き様を探ることは、日本の近代や美術画壇の流れをとらえる“ある視座”を獲得することにはなるのではないでしょうか。そしてそれは、登之のように周縁に身を置くことで見えてくる風景なのかも知れません。今回の座談会では、画家としての清水登之を栃木県立美術館の杉村氏に、父親としての姿をご遺族で登之長女の中野冨美子氏にお話いただきます。1945年6月、息子・育夫氏戦死の報を受け画家は、疎開先の生家でその肖像を描き続けました。東京国立近代美術館に収蔵されている作戦記録画のように、公に語られていく大きな物語としての戦争画に対し、育夫像のような個人的な絵画から何が見えてくるのかを探る機会にしたいと思います。
※満員の場合入場をお断りすることがございます。